寵愛の姫 Ⅱ【完】



――残忍に。


――冷酷に。




……私の主は命令を下した。



「……畏まりました。」



戸惑いは一瞬。




直ぐに私の背中にぞくぞくとした震えが走る。




恐怖や背徳心からではない。




それは、


―――歓喜。





私も所詮、


……暁様の闇に魅せられて染まった人間の1人なのだ…。
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