寵愛の姫 Ⅱ【完】



「…暁様は…。」


「うん?」


「それほどまでに、莉茉様を大切にしておられるのですね…。」


この目で見るまでは、どこか半信半疑だった。




しかし、今は疑いようがないそれが事実。



「…あぁ…。」


ふっと笑う暁は、眠る莉茉様を優しい瞳で見下ろす。



「こいつ以外に、愛おしい女はいねぇ。」



それは、とても優しい声色だった。
< 134 / 440 >

この作品をシェア

pagetop