寵愛の姫 Ⅱ【完】



「……そう、ですか…。」



それだけで、私の中で莉茉様に対する忠誠心が芽生える。




仕えるべき方は暁様。





そして、


―――これからは莉茉様をも対象となったのだ。



「……、」



ふと、暁様の瞳がドアの方へと向けられる。



じっと、注がれる視線。



…………その先の“何か”を見透かすかのように…。
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