寵愛の姫 Ⅱ【完】



「……暁様?」



……何だ?




厚い扉は防音過ぎて、此処からでは外の様子が分からない。



しかし、暁様が気にされると言うなら、何かしらの事があるのだろう。




…この方の勘は侮れない。



その予想は、当たる。




正確な程に…。



「暁っ!!」



――ー少しの静寂の後、慌ただしくドアが開けられた事でまた思い知った…。
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