寵愛の姫 Ⅱ【完】



その声が私の鼓膜を震わせる。




はっと、視線を向けた先に落ち着いた雰囲気を(まと)った男性が佇んでいた。



(より)さん。」



美夜さんが嬉しそうに、頼さんと呼んだ男性に駆け寄る。



「美夜。」



そんな美夜さんを頼さんは優しい眼差しで見つめていた。
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