寵愛の姫 Ⅱ【完】

確認―暁side―



「……チッ。」




満足そうに笑う親父に舌打ち溢れ落ちる。



…ムカつく。




親父の言いなりになるのは癪に障るが、莉茉の名前を出されたら我を通す事が出来る訳がねぇ。



「取り敢えず、暁。」


「あ?」

「莉茉さんをソファーに座らせたらどうだ?」


「……。」



にこやかな親父を睨み付けて莉茉を自分の膝から下ろして、ソファーに座らせた。
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