寵愛の姫 Ⅱ【完】



「自分達だって、イチャついてんじゃねぇか。」


「「……。」」



鼻を鳴らせば親父は気まずそうに宙に視線を向け、お袋は俺を睨み付ける。



「…暁。」


「あ?」


「あんた、煩いのよ!」


「……。」


「良い?私達は夫婦なの。イチャつく事の何が悪いのよ!?」



喚くお袋から俺は黙って親父に視線を向けた。
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