寵愛の姫 Ⅱ【完】



「……そうか。」



莉茉の答えに、目の前の親父の表情が和らぐ。




張り詰めた空気も霧散し、俺も身体の強張りが解けた。



「暁。」


俺に向けられ親父の瞳。




「うん?」


「直ぐに莉茉さんの通達を出そう。」


「あぁ、頼む。」




ほっと胸を撫で下ろす。
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