寵愛の姫 Ⅱ【完】



「……暁?」



俺の手が離れた事に気が付いた莉茉が不安そうに振り返った。



その頬に口付ける。



「莉茉。」


「うん?」


「お前がお袋と一緒に出掛けるのが嫌なら、はっきりそう言えば良い。」



すげぇ、不本意でムカつくけど…。




俺は莉茉の意思を尊重したい。
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