寵愛の姫 Ⅱ【完】



静まる部屋。



沈黙を破るように親父が徐に口を開いた。




「…それにしても…」


「……?」


「莉茉さんは可愛いな。」




…おいおい。



莉茉達が消えていったドアを見つめたまま、鼻の下を伸ばす親父に俺の顔が引き攣る。




組員には見せれねぇな。





あいつら、もしかしたら卒倒するんじゃねぇか…?
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