寵愛の姫 Ⅱ【完】



どうやら、本気で莉茉が可愛くて仕方ないらしい。



でも、何でだ?




莉茉に一度も会った事が無いのに、どうして親父はここまで溺愛してるんだよ。



「親父、落ち着けよ。」


「俺は落ち着いてるぞ?」


「…どこがだよ。」



溜め息を吐き出した俺は、短くなった煙草の火を机の上の灰皿で揉み消す。
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