寵愛の姫 Ⅱ【完】

条件―暁side―




「暁、取り敢えず俺は莉茉さんを高崎に迎える事に特には異存はない。」


「あぁ。」


「…だが…。」



言葉を切った親父の顔が急に真剣なものになった。




部屋の中の空気さえも、ぴんと引き締まる。


「1つお前に条件がある。」


「条件?」



あんなに入籍だの挙式だとか散々ほざいてたくせに条件?




…………一体、何を言い出す気だ?
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