寵愛の姫 Ⅱ【完】



「あぁ、お帰り。」


「うん、ただいま。」



手を差し伸べれば、にっこりと微笑んだ莉茉が俺の腕の中にすんなりと戻って来る。




それだけで、親父に対しての怒りも緩和される気がした。



「どこに出掛けるのかは決まったのか?」



細い腰を引き寄せる。



「うん、決まったよ。」


「どこだ?」



変な所じゃねぇよな?
< 231 / 440 >

この作品をシェア

pagetop