寵愛の姫 Ⅱ【完】



ぎゅっと手を握り締めた。



「大丈夫だ、莉茉。」



その上に重なる暁の大きくて温かい手。





力強く、自信に溢れた瞳が私を見下ろした。



「お前は、桜樺に入学させるつもりだ。」


「桜樺?」



桜樺って…。


…もしかして…



「桜樺学園の事?」


「あぁ、そうだ。」



事も無げに暁が頷いた。
< 242 / 440 >

この作品をシェア

pagetop