寵愛の姫 Ⅱ【完】



「っ、」




あぁ、



………捨てられる。





蘇るお母さんの顔。



軽蔑と侮蔑の瞳。



『あなたなんて、生まなければ良かったのに…。』



溜め息の後の、



―――残酷な言葉。





要らないのだと…。


必要ないんだと…。





その顔が、


声が、



その瞳が雄弁に物語ってた。
< 247 / 440 >

この作品をシェア

pagetop