寵愛の姫 Ⅱ【完】



『茉莉がいれば十分。あなたは要らないわ。』



決して、両親に呼ばれる事のない私の名前。





与えられたのは、


……痛みだけ。





鮮やかに蘇る。



「っ、」



その瞬間、くらりと目の前の視界がぶれた。








ねぇ、神様。



…………私が生まれてきた事の意味は何ですか?
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