寵愛の姫 Ⅱ【完】



「はぁ、苦し…。」




乱れる莉茉の呼吸に俺は異変に気が付いた。




………っ、過呼吸か!!



「莉茉!」


「……。」



苦しげに顔を歪ませたままの莉茉の頬に涙が流れ落ちる。



「……チッ。」



……このままじゃあ、やべぇ。




そう思った瞬間、莉茉の頭の後ろに手を回して引き寄せた。
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