寵愛の姫 Ⅱ【完】



「暁、友達を作りたい。」


「あぁ、莉茉なら作れる。」



暁が微笑む。



多くなくても良いの。




たった1人でも親友と呼べる人を作ってみたい。



「頑張れ、莉茉。」


「うん。暁、ありがとう。」



涙でぐちゃぐちゃな酷い顔で、暁に心から笑った。



「ふっ、あぁ。」



穏やかな瞳が私を見つめる。
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