寵愛の姫 Ⅱ【完】



耳元で囁かれる、


―――甘い声に。


―――愛の言葉に。





…………肌が粟立つ。




渇いた俺の心に染み渡った。




愛おしい女を手に入れた歓喜がふつふつと沸き起こる。



「…莉茉。」



しっとりとした莉茉の唇を何度も角度を変えて塞ぐ。




夜明けなど一生、このまま来なければ良いのに…。
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