寵愛の姫 Ⅱ【完】



「暁。」



莉茉を蕩けるようなだらしない顔で見ていたお袋の視線が俺へと向けられた。



「それじゃあ、莉茉ちゃんを連れて行くわよ?」



莉茉と出掛ける今日を楽しみにしていたらしいお袋。




毎日、メールのやり取りをしていたのを知っている。



「……あぁ。」



不本意だが…。
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