寵愛の姫 Ⅱ【完】


今では、もの悲しい。



「…はぁ、俺も行くか。」



溜め息を吐き出した俺は、ポケットから携帯を取り出す。



「――お疲れ様です。」



ワンコールで大雅へと繋がる。




「あぁ、車の用意を。」


「5分でご用意します。」


「頼む。」



それだけを言って、俺はぷつりと通話を切った。
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