寵愛の姫 Ⅱ【完】



「…あぁ、大丈夫だ。」



……多分。




その言葉は飲み込む。




格好悪い姿は見せられない。




俺の小さなプライド。



「暁さんが来るのに動揺ばかりしてられないだろ?」



ゆっくりと口角を持ち上げる。




余裕があるように…。



上に立つ人間が絶対に揺らいだ姿は見せてはいけない。





全て、



……暁さんに教わった事だ。
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