寵愛の姫 Ⅱ【完】




「通達の事は聞いているな?」




通達。



高崎組が出した、莉茉が暁さんの女になった証。




「っ、はい、聞いています。」




ぎゅっと痛いほどに自分自身の拳を握り締める。




初めて聞いた時は、目の前が真っ暗になった。




「叶、お前に莉茉を会わせてやる。」


「……え?」




呆然と暁さんを見つめる。
< 300 / 440 >

この作品をシェア

pagetop