寵愛の姫 Ⅱ【完】




下手に接触する前に、叶と会わせちまうのが得策だ。




例え、不本意でも…。



「お前を追い出せば、話しは簡単だったんだけどな。」



簡単だった。



それなら、莉茉に叶を会わせずに済んだのに…。



「っ、暁さん…。」



立ち上がった俺は身を強張らせる叶をじっと見下ろす。
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