寵愛の姫 Ⅱ【完】




「…もう少し、我慢出来るか?」


「…う、ん…。」



ぎこちなく笑った莉茉が俺の首の後ろに腕を回す。



「…暁、お願い…。」



泣き濡れて潤んだ莉茉の瞳が俺を見上げる。



「―――止めないで…。」



艶やかな莉茉の声。



「っ、」



息を飲む。



………勘弁してくれ。




本当は優しくしてやりたかったのに…。
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