寵愛の姫 Ⅱ【完】

贈答



「ねぇ、これが莉茉ちゃんに似合いそう。」


「どれですか?」



お母さんが指差した先の小ケースを覗き込む。



「これよ、羽のやつ。」


「羽?」



目の前には羽の形をしたネックレスが置かれていた。



…お母さん…



さっきの私の話しを気にしてくれていたんだ…。



「えぇ、莉茉ちゃんは羽が好きなんでしょう?」



私に視線を向けたお母さんが優しく微笑む。
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