寵愛の姫 Ⅱ【完】



「莉茉ちゃんは他に気に入ったものはなかったの?」


「はい、何だか気後れしちゃって……。」



価な宝石店は居心地が悪い。



「気後れ?」


「えぇ、触るのも恐れ多い気がします。」


「まぁ。」



お母さんの顔が破顔する。



「莉茉ちゃん、何もそんなに固くなる事はないのに。」
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