寵愛の姫 Ⅱ【完】

裏側―大雅side―



「暁、良いのか?」




倉庫から自分のマンションに戻って、ソファーに座りながら煙草を吹かす暁に俺は声を掛ける。



「何が?」


「莉茉ちゃんを叶に会わせる事がだよ。」




良いのかよ?



あんなに溺愛してる莉茉ちゃんを叶に会わせても。



「…あぁ。」




暁がテーブルの上の灰皿で煙草の火を揉み消した。




「通達が出た時点で、莉茉の存在は注目を集める。」
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