寵愛の姫 Ⅱ【完】

理由―暁side―




「莉茉。」


「何?」


「こっちに来い。」



…俺の側に…



「うん。」



手を差し出せば、にっこり微笑んだ莉茉がゆっくりと近付いて来る。



「莉茉、楽しんで来たか?」


「うん、暁これを見て。」



自分の手を差し出す莉茉。



…………何だ?



「ネイル可愛いでしょう?」




嬉しそうな表情で莉茉が顔を自慢げに綻ばせる。
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