寵愛の姫 Ⅱ【完】



……ネイル?





まじまじと莉茉の爪を彩る絵を、俺は見つめる。



「…莉茉、これは羽か?」


「そう、分かる?」


「あぁ、すげぇな。」




今にも羽ばたきそうなぐらいリアルな出来だと思う。



「でしょう?」


得意げな莉茉に思わず俺は吹き出した。




何でこいつは、自分が誉められたみたいな表情をしてるんだ?



「えっ?暁?」
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