寵愛の姫 Ⅱ【完】



「…ぁん…。」




暁の律動の動きに翻弄される。





ーーー痛みがなかった訳じゃない。





貫くような痺れと、


……甘い満足感。



「…暁、…暁…。」



うわ言のように暁の名前を繰り返し呼び続けた。



「っ、」


ちくりと首筋に走る痛み。




「……?」


「莉茉が俺のものだって言う“証”だ。」




その痛みの理由が分からず首を傾げる私の首筋に、暁は手を這わせた。
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