寵愛の姫 Ⅱ【完】



「もう止めるか?」


「ううん、平気だから開けるの続けて?」


「…分かった。」



同じ事を左右の耳に後、4回繰り返す。





やっぱり、



開ける瞬間だけは肩を強張らせるけど、莉茉は最後まで弱音を吐かなかった。



「出来たぞ。」


「うん。」



恐る恐る、莉茉がバックから取り出した手鏡を覗き込む。
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