寵愛の姫 Ⅱ【完】


怖くないと言ったら、それは嘘になる。





…でも…



ゆっくりと龍神の倉庫へと視線を向けた。



「…叶くん…。」



目に映るのは、勢揃いした何人もの男の子達と叶くんの姿。




お世辞にも、真面目とは言い難い風貌。





そんな彼等の先頭に立って、私を見つめる叶くんの瞳がゆらりと、


…………揺れたような気がした。
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