寵愛の姫 Ⅱ【完】



「っ、」




それだけで、ぴくりと私の身体が跳ねる。




至るところが敏感になっているみたいで、震えが止まらない。



「…もう、これで莉茉は俺から逃げられねえな。」


「……暁……。」




満足そうに呟く暁に私の顔が綻んだ。




…………逃げるはずないのに。





それでも、暁にそう言って貰えるのは嬉しい。
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