寵愛の姫 Ⅱ【完】

謝罪




「莉茉。」


「っ、」



叶くんに名前を呼ばれて、少しだけ肩を振るわせた。




…それも一瞬で…




私の腰に添えられた暁の手に勇気を得る。



「…叶くん…。」


「っ、悪かった。」



……え?




視線を向けた私に勢い良く頭を下げた叶くんに目を見開いた。




…どうして…


叶くんが謝る必要なんかあるはずがないのに…。
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