寵愛の姫 Ⅱ【完】



「莉茉、絶対に無理だけはするなよ?」


「ん。」



するりと私の頬を撫でた暁がソファーから立ち上がった。



「叶、莉茉に指一本でも触れたら許さねぇからな。」



鋭い暁の瞳。




決して、私に向けられる事のない威圧的な声色。



「はい、肝に銘じます。」




暁の視線をしっかりと受け止めた叶くんが頷いた。
< 402 / 440 >

この作品をシェア

pagetop