寵愛の姫 Ⅱ【完】



「莉茉、何かあったら直ぐに呼べよ?」


「うん、暁ありがとう。」


「あぁ。」



名残惜しそうに私の額に口付けた暁が、部屋から出て行くのを見送る。



「……莉茉、俺――。」



ドアが閉まった事を確認した叶くんが口を開いたけれど…。





ぷつりと、


続きの言葉を途切れさせた。
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