寵愛の姫 Ⅱ【完】

不安―暁side―




「……チッ。」



ちらちら俺に向けられる視線がうぜぇ。





…莉茉、まだか?



苛立ちが募る。





何度も繰り返し自分の腕時計に目を落とすが、一向に針が時間が進んだ気がしない。




『…うん、ちゃんと叶くんと向き合わせて?』



…あんな風に言われたら、引き下がるしかねぇだろ。




お前が帰ってくる場所は、俺の所だけだ。




………そうだろ、莉茉?
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