寵愛の姫 Ⅱ【完】




「……暁の馬鹿…。」



ベッドの上で力尽きた莉茉が潤ませる瞳で俺を睨む。



「ふっ、声が掠れてるな。」



そんな顔で睨まれても怖くねぇんだよ。



逆にそそられるだけだ。




事情の跡が残る莉茉の身体が、何とも言えない色香を醸し出していた。



「…声が上手く出ない…。」




莉茉が顔を顰める。



…少し啼かせ過ぎたか…。
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