寵愛の姫 Ⅱ【完】



「…あぁ、俺もだ。」



細い指先に口付ける。




これ程までに、心から満たされた事はない。



初めて知った、


…………愛した女を抱くことの幸福感。



「莉茉、愛してる。」


「…私も…、愛して…る…。」



段々と力が抜けていく莉茉の小さな手。



「……莉茉?」


「…ん。」



次の瞬間には、莉茉は眠りの中に落ちていた。
< 49 / 440 >

この作品をシェア

pagetop