寵愛の姫 Ⅱ【完】



「……取り敢えず、支度をして下さい。」



引き攣った顔の大雅さん。




…………若干、涙目なのは見なかった事にする。




それよりも重要なのは…。



「…支度?」



大雅さんが言う“支度”のフレーズ。





着替えって事は、どこかに出掛けるって訳で…。


「暁、どこかに行くの?」



暁を見上げれば、その顔に眉間に皺を寄せている。
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