寵愛の姫 Ⅱ【完】



「……やっぱり…。」


「……?」


「……このまま寝室に籠りてぇ。」



小さな溜め息を吐き出す。




なぁ、莉茉。


――――可愛い過ぎるだろ。





このまま仕事なんて、蛇の生殺しだ。



「―――馬鹿。」


「ふっ。」



耳まで赤く染めて俯く愛おしい莉茉の頭に口付けを落とした。
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