寵愛の姫 Ⅱ【完】



「ご飯ぐらい食べなくても平気だし。」


「……。」



何気ない莉茉ちゃんの言葉に暁が目を細めた。




…あ…


……怒ってる。



「…莉茉…。」


「っ、」



低い暁の声に、莉茉ちゃんの身体が固まった。



「あ、暁!?」


「うん?」



焦る莉茉ちゃんに暁が口角を上げるが、その瞳は決して笑ってない。
< 96 / 440 >

この作品をシェア

pagetop