最強女総長×俺様総長Ⅱ
あたしは朝日をみて、少し経ってからミイを胸元に入れバイクを走らせた
そして目的地に着き、バイクを止め中に入った
あらら、簡単に侵入出来るとはねー
まだまだだな
あたしは今の時間帯にいる場所に向かって気配を消しながら向かう
でも、今回は少し気配が漏れるようにわざとやる
あいつはもう気付いているだろうな
あたしは目の前にある扉に向かってニヤッと笑った
――――ガラッ
勢いよく扉を開けた
――――シュッ
勢いよく刀が振るわれる
あたしはそれを見極め、短刀を腰から取り出し刀をギリギリで止める
?「り、零!!!?」
こいつ、また凛と呼ぼうとしたな
懲りない奴だな、、、
凛(零)「哉世、お前わかっていたろ?」
あたしを真顔で見つめている哉世
哉世「あ?なんのことだ?」
哉世はニヤッと笑いながら刀を鞘に納めながら言う
凛(零)「ま、いい。
それより、警備が手薄過ぎだ」
あたしは短刀を鞘に納める
彷徨「手薄って、こっちは防犯システムはきちんとやっている。
入れるのはお前ぐらいだろう」
呆れながら言う彷徨
そう、あたしは倉城組の本家に来ていたのだ
凛(零)「いや、哉世。
裏の駐車場、死角あるから。
それと、あたしみたいな気配を扱うのがうまい場合も考えて侵入できる箇所はもう少しいろんな防犯系を入れた方がいいぞ。
ここにはこっちに両足を軽く突っ込んだ奴らもいるんだから」
あたしは雅雄や他の奴らを軽く見て言った
倉城組はヤクザだが、数人は裏に関わっていない奴らも所属している
雅雄みたいな奴もいれば、哉世や彷徨が拾ってきた奴らもいる
倉城組に所属しているが、こいつらの意思を無視してまで組に関わらせようとは哉世も思っていない
それに哉世の妻で彷徨の母親である夕莉(ユリ)も堅気だ
他の組員の家族もここに住んでいるからな
哉世「了解。後で監視室に言っておく」
刀を元に戻しながら言う
刀は哉世がいつも座る組長席の後ろにある
今は広間にいるが、ここでいつもご飯を取るのだ
夕莉「それで、零ちゃんは朝早くからどうしてここに?」
哉世が席に座り、その隣に居た夕莉はあたしに言った
凛(零)「あー、少し野暮用でしばらく面倒見れないから哉世たちに預けようと思ってな」
あたしは哉世たちを見ながら言った
雅雄「預ける?」
雅雄はなんのことかわからず首を傾げる
雅雄が来てから預けるのは初めてだからな
――――ミャー
モゾモゾと胸元から首を出し鳴いたミイ
?「キャー!ミイちゃんだぁー!
久しぶりー!」
そう言ってあたしの近くまで駆け寄ってくる女
これは彷徨の妹の茉莉(マリ)
歳は彷徨の2つ下だ
なのであたしより年上だ
凛(零)「茉莉、うるさい」
あたしは眉間に皺を寄せながら言った
茉莉「零、ひどいー
だって、全然ミイちゃんに会わせてくれないから」
茉莉は大の猫好きだ
だが、この家では飼えないのであたしがこうしてミイを連れて行くとこんな風に騒ぐ
凛(零)「あたしだって忙しいんだ。仕方ないだろ」
あたしは呆れながら茉莉に言った
こいつのテンションは相変わらず高くて大変だ