懲りもせず、恋する私
ある日突然に
今年流行りのルージュを塗り

ゆるふわボブで決めた。


夏仕様のスカートと
合わせたトップス、

マンションを出て、
徒歩で最寄り駅へ


改札を抜けようとした。

横から、ドンっと走りこむ男性。

ぐらっと揺れ、ヒールが脱げそう!

足をグッと踏ん張った。

その後は、スローモーション。

ドンっ

「痛った〜〜、なにすんのよ!」
尻餅を着いた体勢から
上目で睨んだ。

「すみません…。大丈夫ですか?」
差し出す手。
ゆっくり立ち上がり、
その男性を見た。

あれ?すっごく綺麗な顔…。
なに…。スマートなスーツを着こなし
年は…私より若い?
なんて勝手な憶測が頭をよぎる。
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