懲りもせず、恋する私

いつも、うちの会社の飲み会と言えば

肴屋飲んべえ

「それでは、我が課にようこそ〜！
藤倉課長！カンパ〜！」

挨拶を促された奴は、
渋々、立ち上がり

「飲んでる場合じゃないくらい
切羽詰まる状況だが、今日は、
やらなくていいと言う俺の言葉を
無視して、飲み会とは、いい根性した
奴が揃ってるってことだよな？」

あんなに、さっきまで賑やかだった
皆んなが、奴の余計な言葉に
シーンとしてしまった。

私は、ガチャンとジョッキを置き、
コップに入った水を
パシャっと
奴にぶっかけた！

「課長！その捻くれた性格のせいで
皆んながどれだけ嫌な思いしてるのか
わかってて、その挨拶ですか？
ッーか！お前！馬鹿？3歳のガキでも
空気読むわ！！ふざけんな！！」

さらに、シーン。

「ちょっと、止めなって！つぐみ！」

「先輩。やめましょうねぇ？」

「うるさい〜〜！ひっ！」

「佐伯！いい根性してんな！」
「はぁ？で？ふん！！」

「佐伯！ちょっと顔貸せ！！」
グイッと持ち上げられ
引きずるように
外に連れ出された。

頭の上を奴の手が…。

殴られる！！っと思った。
グイッと、目を閉じた。

「全く…。酔っ払いが。ホラ飲め」
差し出された
ミネラルウォーター。

ごくん、
「おいひー。」
「お前のせいで、スーツびしょ濡れだ」

少し酔いが醒めた私は、

「すみません…。」