懲りもせず、恋する私
屋上から戻った私に、
「つぐみ先輩!美山みどりの噂!
聞きました?」
後輩のマチは、興奮しながら
話す。

「私も、美山みどりって…なんか裏が
ありそうで、好きじゃなかったんです。
彼女は、確かに素敵ですよ。でも…
あの人のフアッションは
真似したいけど、あんな風には、なりたくないってゆうか」

「彼女、仕事凄く出来て…凄い人よ。」

「先輩!知らないの?あの人、
自分を売り込むために、海外のモデルさんに近ずいて……なんですよ。友達の
読モの子が見たって。そこまでする?
って!
あっ!それと、課長と結婚話しがあるらしいですね。課長、本性知らないんですかね〜。まぁ、美人ですから〜。
あのお色気に負けたのかなぁ?

私は、彼女のやり方を決して
いい事とは、思わない。むしろ
もっと…自分を大切にして欲しい。
そう、思った。

「マチ、みどりさんには、他に手が
なかったのかもね。間違ってるでも…
人は、正しい事が正解と思えない
そんな時も、あるのかもしれない。
それに、結婚は、課長の意志なら
私達がとやかく言うことなんて
出来ないでしょ…」

「先輩…。」

「後は、彼女がもう一度道を修正して
前を向いて行ってくれる事…信じよう。
彼女が築き上げてきたものは、
本物だよ…。そこは、認めてあげたい。

俺は…。二人の会話を
廊下の隅で聞いてしまった。

つぐみは…あんな仕打ちを受けたのに
彼女を非難するどころか
庇うなんて。

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