懲りもせず、恋する私
後輩のマチが部署へ戻るのを見送り
私は…
給湯室で、コーヒーを淹れた。
ぽこぽこっと、香りが立つ。

「ふー。偉そうな事言って…。私は…
なんだってか…」

「そうか?俺は…
つぐみらしいと思うよ」
「えっ??か、課長…何で…居るの?」
「戻ってきたけど…。つぐみを奪いに」

背中を向けていた私を、くるっと回し
ふわっと抱きしめた。

「ダメ…。もう…。美山さん、みどりさんを守ってあげて…」

「俺が守るのは…つぐみだろ?」
「ほら、ちゃんと名前呼べよ」
「つ、つばっ…うっ」
呼び終わらないうちに
唇を塞がれ、次第に激しく
口腔内を這う舌。
「ふっ、あっ…くぅ〜」
ぴっちゅと絡む唾液。
「いや…」
「つぐみ…愛してる。何度でも伝える。
お前しか愛せない」
ポロポロと溢れてくる涙

「つぐみは?俺が嫌いか?答えて…」

「うっ…。嫌いになんか…ならない…」

「言って…。本当の気持ちを…」

「翼が…好き、愛してる…」

「全部…解決した。もう…離さない」

唇を舐めるように、激しく
舌を吸われ、
息もつけないくらい
身体に流れる熱。

「つぐみ…。このまま。連れて帰っていい?もう…我慢しない。」

翼と一つになりたい。

女の子だって求めることがある。

愛しい人に愛されたい。

翼は、何処かに電話して

「つぐみは、急用で早退。」
「へぇ?」
ペロンと舌を出し
にっこり笑う翼。

手を引かれ
上階の立派な部屋に入る。

「ここって…。何?」
「俺の仕事部屋」
「翼?一社員のあなたが?」

「つぐみ…聞いて。俺、この会社の社長が、親父。つまり、後継ぎ、来月から
専務に就任する。」

「え〜〜??」
「アメリカへの進出も何か大きな仕事
成功させて…文句言わせない事
しっかりやって…継ぎたかった。」

「翼。頑張ったんだね。」

仕事部屋の奥には、
広い仮眠室があった。


「つぐみ…いい?」潤んだ瞳に
吸い込まれるように。
抱き上げられ
ベットに沈む身体。
引き締まった身体を惜しげもなく
肌蹴て…
私をゆっくりと溶かしてゆく。
身体を覆う全ての布を
取り去り、
何もつけない素肌。

首筋からゆっくりと這う舌は、
私から羞恥心を剥いで行く。
脇腹からどんどん下へと進み
真ん中を舌が翻弄する。
「はぅ…。あ…。い…や」
「ダメ。もっと…開いて…見せて…」
彼の指や舌に狂おしく乱れる、

「いくよ…」
「あっ〜〜。あああ〜」
振るい落とされないように
回す腕。
密着する素肌は、
もう…何も考えられないくらい
求めた。

「翼…。もう…」
「俺も…。俺を感じろ…う…っ」

熱い感情が勢いよく

私の中に注がれた。





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