懲りもせず、恋する私
「つぐみ先輩、恭子先輩、何で最近
おかしいのか知ってます?」
「あっ、多分…。坂野課長の…」

「わかっているんですね。恭子先輩
坂野課長の事好きなんですよ。
同じ課の友達から聞いたんですけどね、
落ち込んでる恭子先輩を凄く優しく
慰めてるの見たって、でその日から
恭子先輩、坂野課長の事ずっと
目標にして仕事頑張ってたって」


「恭子、自分のことあんまり言わない
から…。私、信頼されてないのかなぁ…」
「違いますよ!坂野課長…つぐみ先輩のことを名前で呼んでたでしょ?アレ
きっと…羨ましいって言うか…。ねぇ?
わかります?」

「うん…なんとなく。私だって…好きな人が他の子を名前で呼んでたら…
悲しいもんね…」

「先輩〜〜!坂野課長は、何でもないし
藤倉課長と結婚する予定だってちゃんと
話して下さいね。」

「ねぇ??何で私と翼の結婚…??」

「知ってますよ〜!だって!ナオ君の
親友ですもん。藤倉課長も坂野課長も」

「はぁ??何?」

そんな衝撃発言。
「お待たせ。」
ちらっとナオ君とやらを見て
マチを見て??

「あっ、翼とシュウの事?大学の仲間
だよ。まぁ、あいつらは、立派な会社員
俺は…ここのオーナー。」

「そんな…。凄いです。凄く素敵なお店
ですよ。マチに教えてもらったから
こっそり通いたいくらいですよ」

「先輩〜〜!私とですからね〜!」
「わかってる!ふふふ」

そんな会話をしていたら、

「ごめーん!マチ〜〜」

「えっ?つぐみ…」

立ち上がり私は…
恭子を、抱きしめた。

「もう〜〜。何で無視するの〜〜」

「つぐみ…ゴメン。私…。」


「ば…か。私は…シュウさんとは何でもないし。翼の友達で…。」

「つぐみ…ねぇ?藤倉課長…と?」

「うん…。私…ね。プロポーズされて」

「付き合い始めた事は知ってたけど…
色んな噂が広がってたから…聞けなくてね…。でも、良かったね。おめでとう」

三人で泣き笑い。

「つぐみ〜〜!坂野課長…が好きなの
でも…私の事なんて…。」

そんな時スマホにメール。

ーつぐみー
シュウに、聞いてみた。
恭子ちゃんの事。
あいつ、恭子ちゃんの事ただの部下って感じでもなさそうだよ。
彼女の話をするシュウは
恋する男だな。ははは。
心配ない。近いうちに、そうなる。
俺はそう思う。
つぐみ?飲み過ぎるなよ。
先に、マンションに帰るから
早めに帰って来いよ。
翼。
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