真実の愛のカケラ
新店舗も問題なく営業していて、俺達の仕事が一段落ついたある日。



「新店舗、なかなか評判も良いみたいじゃないか。
宮野さん、ご苦労だったね」


社長に呼び出された俺達は、労いの言葉をかけられていた。


とは言っても、この状況に置かれた柚希の頭には、そんな言葉は入ってきていないんだろう。


すぐにでもここから出たいと考えているはず。


落ち着け!と心の中で声をかけるものの、それは全く伝わらない。
反面、その様子が面白かったりもする。


「拓哉も。
2日後には副社長として社員に紹介をするつもりだ。
明日は1日休みをやるから、心の準備をしておきなさい」


「わかりました」


俺はこの時、柚希の体がピクリと動いたのを見た。
その理由はたぶん…。
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